2012-03-16
株式市場の回復を受けて東証REIT指数も上昇しています。昨年12月からの動きを見ると、以下のようになります。
東証REIT指数 月間平均値 月間変動率
2011年12月 839.96 6.50
2012年1月 838.52 7.17
2012年2月 885.40 32.67
2012年3月
(3/1~3/13) 954.62 9.02
12月と翌1月の月間平均値は殆ど変らず、日々の投資口価格の変動率も低くなっていますから、この2ヶ月は低位安定と言った状態にありました。
2月になると上昇が始まり、2/20に900ポイントを超えてその後右肩上がりに上昇しています。 恐らく2月は市場での取引も活発化しただろうと推測され、変動率も高くなっています。
次に3月に入ると一挙に上昇し、2週間の平均値は954.62と前月平均より7.8%上昇しています。3月は金融機関等の決算が多く、REITの投資収益が業務純益に組み入れられる為に、動きが活発になる可能性がありますが、3月2週間の変動率から見ると、970~980前後の間で落着しそうです。
問題は4月以降の動きになりますが、株式市場と同じ海外投資家頼みの構図になっていますから、海外の見方によって左右されます。
そこで気になるのは、2012年のオフィスビル大量供給です。
今の所、REITは大きな影響を受けてはいませんが、今年後半ぐらいから空室率が上昇したりすれば、オフィスビルセクターに対する不安感が増します。
従って、今年の上半期は今のトレンドで推移するかも知れませんが、下半期は不透明ですので、オフィスビル銘柄に傾斜し過ぎるのは危険です。
長期保有が原則のREIT投資では、オフィスビルセクターの状況が固まるまでは様子見が賢明で、現時点ではレジデンスや商業系銘柄への分散が得策です。
そうは言っても代表銘柄である日本ビルファンド投資法人やジャパンリアルエステイト投資法人を大量に保有している金融機関は動き難いと思います。またこの2銘柄には日銀のREIT取得という下支えがありますので、これも安心材料になっています。
然しながら、日銀のREIT取得のような公的介入が本来の調整を阻害するような形になるのも不自然ですので、日銀等の当局は、今年の上半期は難しい判断になると言えますが、関係者がそこまで考えない可能性もあります。
仮に、日銀が機械的な介入を続けるとすると、その歪が蓄積されてしまい、今年の下半期から来年にかけては、全く不透明な状況に陥るリスクがあります。
加えて、オフィスビル大量供給問題が深刻化すれば、オフィスビルセクターは大きな打撃を蒙る可能性も可能性もありますので、2012年のオフィスビルセクターは要注意だと考えておく必要がありそうです。
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1 | 新宿三井ビルディング | 1,700億円 |
---|---|---|
2 | 飯田橋グラン・ブルーム | 1,389億円 |
3 | 六本木ヒルズ森タワー | 1,154億円 |
4 | 汐留ビルディング | 1,069億円 |
5 | 東京汐留ビルディング | 825億円 |
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