2011-04-01
東日本大震災発生から3週間が経ちましたが、その被害と復興の道のりにとって難しい問題が徐々に明らかになってきました。
先ず、福島原発問題の収束にはかなりの時間を要しそうであること。放射能汚染の可能性を抱えたまま年を越す可能性も示唆されていて、東京を含めた東日本全域への脅威が完全に払拭される時期は不透明であることです。勿論、素人があれこれ言っても仕方ないので、この影響を考えて対処することが私たちの課題になります。
また、電力エネルギーの今後は、私たちにとって大きな問題であるという事も理解できます。原子力発電に依存している電力供給は、簡単には代替え出来ないものであり、エネルギー政策の根本から再検討しなくてはならない点です。
一部では、福島原発事故による東電の責任論が浮上していますが、この論は感情的には共感出来ますが、冷静に考えると、これからのエネルギー問題をどのように進めて行くかを決めなければ、単なる責任追及論は何も生みそうもありません。
現在は、間欠的に計画停電が実施されていますが、電力消費がピークに達する夏場にはどのような地域でどの程度の停電が実施されるのか、そして、その方法論が国民に理解されるのかも分かりません。
そして、これを短絡的に政府の責任とするのも大人の所作ではありません。
計画停電が長期化すれば、利用者から色々な批判も出てくるでしょうし、経済活動への支障も大きくなります。節電で何処まで不足電力を賄えるのか、経済活動を円滑に回す為にはどの程度の我慢が限界なのか、という問題は簡単には分かりそうもありません。
次に、復興財源の問題が眼前に横たわっています。20~25兆円という巨額な復興資金をどのように捻出するのかは財政的にも難しい問題です。取り敢えず、赤字国債に頼るとしても、その引受先があるのか、また、債券市場に対する影響はどうなるのかという問題がありますし、最終的には、財源を確保しなくてはなりませんので増税が必至です。
そして使ったお金は稼いでこなければ国富を費消するだけになりますから、日本は貿易と貿易外収支で穴埋めをしなくてはなりません。
簡単に言えば、外貨を稼げるよう今よりももっと働かなくてはならないのですが、それは主としてどの世代が担うのかと点も明確にしなければなりません。
これを全て政府の責任とするのには、余りにも難しい問題過ぎますから、国内の叡智を集めてグランドデザインを作る必要がありそうです。
従って、先ず、国を憂うインテリジェンスを参集して現在の困難に当たることが求められます。 そして、参集された叡智によって進むべき方向を示してもらうことで、日本の未来を形作らなくてはならないと思います。
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