2010-10-22
賃貸市場の低迷によってREITの保有不動産の利回りが低下しています。
全銘柄のNOI利回り平均値で比較すると、
・前決算期・・・5.40%
・直近決算期・・5.12%(0.28%の低下)
これをセクター別にみると、
「オフィスビル専門銘柄平均値」
・前決算期・・・5.24%
・直近決算期・・4.94%(0.30%の低下)
「商業系専門銘柄平均値」(商業施設・倉庫・ホテル)
・前決算期・・・5.76%
・直近決算期・・5.55%(0.21%の低下)
「レジデンス専門銘柄平均値」
・前決算期・・・5.46%
・直近決算期・・5.13%(0.33%の低下)
「総合型銘柄平均値」
・前決算期・・・6.02%
・直近決算期・・5.72%(0.30%の低下)
このように、どの投資セクターでも利回り低下が起こっています。
商業系銘柄は、固定賃料の保有物件が多いので、低下率は若干低くはなっているものの、それでも低下しているのは、賃料の下げ圧力が続いている為だとも言えます。
本来、不動産投資でのセクター分散は、収益ボラティリティを小さく出来ると考えられていましたが、現実はそのような機能を果たせていません。
次に、過去4期分のポートフォリオNOI利回りの変動率をセクター別にみると、
・オフィスビルセクター・・2.257
・商業施設系セクター・・・1.439
・レジデンスセクター・・・1.573
となっていて、オフィスビルセクターの変動が大きくなっていることが分かります。
以上の事から言えることは、投資家にとって単純な機械的分散は余り効果がないとも言えます。
それではどのような分散ならば効果があるのかが問題になりますが、やはり個別銘柄の特徴を把握し、銘柄別のデータ分析に基づいて選別する方法になると考えられます。
特に、投資金額の大きい機関投資家等は、インデックス投資ではなくアクティブ投資にシフトする必要がありますが、実際にどのような基準で銘柄を選別するのかが難しいのではないかと思います。
一方、今は投資口価格が低下し配当金利回りが高くなっている状態なので、上手に選択すれば比較的リターンを大きくしながら、安定したインカムを追求することも可能です。
但し、その為には詳細な分析が必要になりますので、投資家サイドだけでは困難だと思われますので、やはり専門家が必要になってきます。 その意味でも、日本の投資の世界にも専門家を育成するような風土が芽生えることを期待したいものです。
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1 | 新宿三井ビルディング | 1,700億円 |
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2 | 飯田橋グラン・ブルーム | 1,389億円 |
3 | 六本木ヒルズ森タワー | 1,154億円 |
4 | 汐留ビルディング | 1,069億円 |
5 | 東京汐留ビルディング | 825億円 |
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