2010-08-04
<a href="../column2/00111_member.html">→その1</a>
次に、スポンサー変更で判断基準が最も変わる指標値は、借入金の一年内返済額の比率に対する評価である。
通常この比率が高い銘柄は評価が低くなる。
これは、短期借入金を長期化した場合や長期借入金を借換えした場合に、金利負担が増加する可能性が高くなるためだ。
しかしスポンサー変更銘柄の場合は、この比率が高い方が金利負担が早期に減少する可能性が高い。
旧スポンサー時の借入金利は、そのスポンサーの信用力低下に伴い高くなっていたが、借換時には新スポンサーの信用力が発揮できるためだ。
例えばともにスポンサーが変更となったクレッシェンド投資法人(以下CIC)と積水ハウス・SI 投資法人(旧ジョイント・リート投資法人、以下SHSI)を比較した場合、従来の評価基準では、CICの方が財務面での評価は高くなる。CICがスポンサー変更前から借入金の長期化を進めていたためだ。
しかしスポンサー変更という定性的な要素を判断を加えると、SHSIの方が評価が高いという見方もできる。
SHSIは一年内返済負債比率が70%程度あるため、早い段階で従来より低い調達金利で借換えを行うことが可能となっているためだ。
また、大半の銘柄のスポンサーが大企業になったことで、物件高騰期の取得比率の重要度が増している。
従来のJ-REITは、物件収益性の差異よりもスポンサー信用力による金利負担の差異の方が、銘柄間の業績格差を生じさせる要因になっていた。
これからは、大半の銘柄が同じ土俵に立つことで、収益性の高い物件をどれだけ保有しているのかという点が業績を分けることになるだろう。
この点に注目すると合併銘柄の優位性が見えてくる。ビ・ライフ投資法人(以下BLI)は、合併前の一年前時点ではこの比率が41%もあったが、ニューシティ・レジデンス投資法人との合併で5月末時点では11%まで低下している。
BLIは、合併により、先行して上場した銘柄を超えるポートフォリオを構成できたことになる。
現状のJ-REITの株価は低迷した状態だが、株価の低迷は利回りの高さに繋がっている。
さらに分配金の安定性は市場変動を経て高くなっている点から、長期的な投資が可能な投資家にとって十分検討に値する時期となっている。
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1 | 新宿三井ビルディング | 1,700億円 |
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2 | 飯田橋グラン・ブルーム | 1,389億円 |
3 | 六本木ヒルズ森タワー | 1,154億円 |
4 | 汐留ビルディング | 1,069億円 |
5 | 東京汐留ビルディング | 825億円 |
1 | アドバンス・ロジ | +2.39% |
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2 | コンフォリア・レジ | +0.64% |
3 | NTT都市開発リート | +0.09% |
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