2007-12-21
ここのところ、JREITの株価は一定の範囲内で上下を繰り返しています。
東証REIT指数(配当込み)で見ると、2,000~2,500ポイントの範囲内で動いていますが、一時は3,000ポイントを越えていましたから、ピークに比べると20~35%程度は下がったレンジでの値動きとなっています。
JREITはインカムゲイン投資商品ですので、投資口価格が下がれば配当利回りが上昇しますから、投資家にとっては、今の状況が必ずしも悪い訳ではありません。
銘柄を個別に見ると、比較的安定していそうな投資法人の予想配当率も4%台となっていますから、上手に拾えればインカムゲイン投資の魅力が追求出来ます。
この見方で最近JREIT投資を活発化させているのが、生保・損保、金融機関等の機関投資家です。彼らは不動産投資(直接投資)の実状を知っていますから、ネットで4%台のインカムが得られれば魅力的だと考えているのだと思います。
JREITの保有資産を見ると、彼らが直接取得出来る不動産に比べると質が保たれているのと、遥かに分散も利きますから、相対的リスクの大きい直接不動産投資よりもJREIT投資に傾斜するのも当然だと言えます。
同様の見方は、投資ファンドにも波及していて、年金資金等の長期運用資金を入れているファンドでは、実物不動産投資よりJREIT投資を検討する動きが始まっているようです。
このような動きが加速されるのか否かは分かりませんが、投資によって資金運用を行う主体にとっては、今のJREITは有力な候補のようです。
JREITを有価証券投資としてだけ見れば、投資口価格の大幅な上昇を期待出来ない現状に不満を持ちますが、資金運用を投資で賄おうとする主体が、運用先を一つ一つ洗い出していくとJREITの魅力が浮かび上がるのだと思います。
今は欧米だけでなくアジアの投資資金も動いていますが、彼らが日本の不動産へ投資する事を検討すれば、JREITの魅力に気が付くはずです。
この状況はJREITが始まった時と同じで、それ以前の不動産投資(ワンルームマンション投資等)と比較して、安全性と簡便性の高さが際立っていました。
当時は、私もセミナー等で個人富裕層に「実物不動産投資よりJREIT投資」と説明していましたが、これに納得する個人投資家も多かったと記憶しています。
このように考えると、今の状況は、JREIT投資が原点に回帰しているとも言えますので、ようやくまともな状況になりつつあると考えています。
前述した東証REIT指数が3,000ポイントを超えていた時は、正直言ってJREIT投資の魅力は小さかったのですが、ここにきて再び投資商品として推奨出来る環境になったと言えます。
個人投資家もキャピタルゲインを狙わず、インカムゲイン重視で投資を考えれば、今のJREITには投資チャンスがありそうですので、この状況がもうしばらく続くのであれば、銘柄選びのコツという内容のガイドブックでも執筆しようかと考えています。
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1 | 新宿三井ビルディング | 1,700億円 |
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2 | 飯田橋グラン・ブルーム | 1,389億円 |
3 | 六本木ヒルズ森タワー | 1,154億円 |
4 | 汐留ビルディング | 1,069億円 |
5 | 東京汐留ビルディング | 825億円 |
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