2007-11-30
東証が発表した「10月のREIT投資部門別売買動向」を見ると、個人投資家が買い越しになっています。
REITの市場取引で、個人投資家が買い越した月というのは記憶にありませんので、もしかしたら初めての事かもしれません。
尤も、買い越したと言っても口数で6,549口ですからそれ程大きくはありません。
因みに、今年の4月~10月までの売り買いの差引き推移を投資家別に見てみると、投資家の属性によってかなりの変動が見えます。
個人投資家を見ると、4月・5月は2.5万口前後の売り越し(これ以前も同水準の売り越しが続いていた)ですが、6月から傾向が変わり始めました。
そして、10月に買い越しに転じた訳ですが、決算月等の季節要因のない個人の傾向は今後の潮流を予感させます。
10月の個人の買い平均単価は702千円/口ですから、株価の低い銘柄の反転狙いの買いではなく、4%台/年の利回りが得られる銘柄中心にインカムゲイン狙いで拾っていると推測されます。
これは、JREIT投資として本来の投資スタンスにいち早く個人投資家が戻ったとも言えなくはありません。
今の株価で70万円前後の銘柄は、比較的安定した内容を持っている投資法人が多くなっていますので、現在の利回りで買っておけば、保有している限り4%程度の利回りが得られる可能性があります。
現在の状況を一部のマスコミはJREITの人気低下と評していますが、一時のように国債利回りを下回ったり近似の配当率しかないJREITを好調という見方をするのは間違っています。
株価の値上がりによって投資利益を得る株式投資と同じ見方をするので、株価上昇局面を好調と見ているようですが、インカムゲイン投資では、そのような見方は当てはまりません。
私から見れば、JREITのミニバブルが終わり、ようやく正常な状態に戻ったと言うのが実感ですが、恐らく個人投資家も同様の見方ではないかと思います。
但し、この傾向が一時的なのか否かは分かりませんが、少なくとも長く続いた個人の売り越しが止まった事は何からの予兆と考えても良いかもしれません。
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1 | 新宿三井ビルディング | 1,700億円 |
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2 | 飯田橋グラン・ブルーム | 1,389億円 |
3 | 六本木ヒルズ森タワー | 1,154億円 |
4 | 汐留ビルディング | 1,069億円 |
5 | 東京汐留ビルディング | 825億円 |
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