2022-01-14
1. 米国債利回りの上昇が下落要因
2022年に入ってからのJ-REIT価格は軟調な展開が続いている。東証REIT指数は2021年末の2,066ポイントから1月12日には安値で2,009ポイントまで低下した。
J-REIT価格は2021年9月下旬や11月下旬に急落する局面があったが、その時は株式市場と同様の動きとなっていた。しかし2022年1月初旬は株式市場が騰落を繰り返す中で、J-REIT価格は続落する状態となっている。
下落の背景には2022年のJ-REIT相場展望のコラムでも記載した通り、米国長期金利の上昇がありそうだ。2021年末に1.5%程度であった米国10年債利回りは、1月12日には1.7%を超える水準まで上昇している。
この金利水準は2021年3月頃と同程度であり、相場を急落させる程の上昇ではないが、2022年に3回の利上げが想定される状況となっているため、金利上昇はJ-REIT価格には悪材料だ。
2. 需給悪化要因も加わり続落傾向
また年初から増資の公表が続き、投資口(株式に相当)の需給悪化要因も加わっている。
具体的には1月4日から6日にかけて日本プライムリアルティ投資法人(8955)、マリモ地方創生リート投資法人(3470)、コンフォリア・レジデンシャル投資法人(3282)、日本ビルファンド投資法人(8951)が増資を公表し、610億円を調達する見込みとなっている。
更に1月10日以降は、J-REITに投資する毎月分配型投資信託の決算日が到来するため、分配金支払のための換金売りが出やすい。J-REIT価格が膠着状態になっている月は、10日前後に価格が下落する場合が多く、今月も同様の傾向が出ていると考えられる。
但し、この2つの需給悪化要因はJ-REIT市場ではこれまでも同様の影響を与えているため、時間が経過すれば解消していく可能性が高い。従って米国債利回りが再度低下基調になることがあれば、短期的に反発する可能性もありそうだ。
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1 | 新宿三井ビルディング | 1,700億円 |
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2 | 飯田橋グラン・ブルーム | 1,389億円 |
3 | 六本木ヒルズ森タワー | 1,154億円 |
4 | 汐留ビルディング | 1,069億円 |
5 | 東京汐留ビルディング | 825億円 |
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