2009-08-07
日本レジデンシャル投資法人とニューシティ・レジデンス投資法人といった、レジデンスREITの資産規模では1位、2位の投資法人に、それぞれ合併やその可能性が見られます。
この2つの投資法人はREITのレジデンスセクターを代表する銘柄でしたが、スポンサー企業の破綻や資金繰りの為に、被合併先として複数の銘柄からオファーを受けています。
今日の市場状況では、投資法人の成長戦略にとって、合併は有力選択肢の一つですから、見方によっては自然の流れです。
現在はレジデンス系REITだけの動きになっていますが、有力な成長戦略手法ですから、その他のセクターにとっても真剣に検討する課題だと言えます。
合併効果にはいくつかありますが、その一つに資産規模が一挙に拡大することで運用が安定する事です。
仮に2,000億円規模同士の投資法人が合併すれば、倍の4,000億円になり、日本ビルファンド、ジャパンリアルエステイト、日本リテールファンドに次ぐ4位の規模の投資法人が誕生します。
更に、もう一つの投資法人が加われば、ジャパンリアルエステイトを抜いて第2位の規模に達しますから、中規模投資法人にとっては千載一遇のチャンスかもしれません。
冷静に考えれば、REITとして資産規模を順調に拡大させるのは容易ではありませんから、合併によって短期間に外部成長を成し遂げるのは魅力的です。
こう考えると大手デベロッパー系銘柄以外は、合併に前向きになるのも当然です。
一方の大手デベロッパー系投資法人は微妙な問題を含みますので、安易に合併には進めないかもしれません。
大手系は投資法人の外部成長の手段として自社及び自社のSPCで保有する不動産を提供する考え方が基本戦略になっていますから、自らの保有不動産の納入枠を先食いするような手法は避けたがります。
それに資産運用会社の合併により、他の血が入れば、スポンサー企業との取引がスムーズに運べないという事もあるかも知れません。
従って、独立系REITが合併によってREITの中で大きな位置を占める事は、REITにとって色々な意味があります。
更に、デベロッパー系以外の投資法人も合併の動きに参画して成長戦略を描くようになれば、REITに新しい状況が生まれます。
こう考えると、純血主義を必要としない投資法人は、合併を積極的に検討し、可能であれば合併を実現することで、REITに新しい状況を創出し、今の低迷から脱出する事を考えて欲しいと思います。
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1 | 新宿三井ビルディング | 1,700億円 |
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2 | 飯田橋グラン・ブルーム | 1,389億円 |
3 | 六本木ヒルズ森タワー | 1,154億円 |
4 | 汐留ビルディング | 1,069億円 |
5 | 東京汐留ビルディング | 825億円 |
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