2007-06-25
厚生労働省の「平成17年人口動態統計の年間推計」によると、平成17年の死亡数は107万7,000人、出生数は106万7,000人ということで、1899年以来、死亡数が初めて出生数を1万人上回り、日本が「人口減少社会」に転じたとのことです。
おまけに出生数は、昨年より4万4,000人減少し、5年連続で過去最低を更新したとのことです。
やはり人口減少社会の原因は少子化。
この少子化は労働力の不足を招き、国内成長の縮小につながります。
現役世代の年金の負担や高齢者の方への給付の減少など社会保障制度の崩壊、財政難の深刻化ということも、私たちにとっても身近な話題となっております。それと同時に財政難は深刻化しております。
今回は財政難の国家の手助けとなる可能性もある国の資産の証券化について書かせて頂きます。
国家財政の悪化により、財務省や自民党の「資産・債務改革」の中には、一般庁舎、一般宿舎や未利用国有地の売却や有効活用、貸付金・保有有価証券の売却・証券化ということも出てきました。
民間では当たり前となった証券化ですが、この証券化は普通に売却するよりも多くの資金を調達できるという利点があります。
国有の不動産にも証券化を上手く使って財政再建しようという可能性もあるのです。
特に都心にある宿舎は証券化には最適だと思われます。
昨年、東京都心部にある325ヵ所の国家公務員宿舎のうち233ヵ所を今後10年間で売却するとの発表をしました。
この中には青山や六本木など人気のある場所もあるため、時価は薄価の数十倍とも見込まれております。
また、今後、証券化として物色される国の資産はたくさんあります。
日本の刑務所、拘置所、少年院は1兆5,141億円と言われており、米国では既に証券化が進んでおります。
米国では州政府が刑務所を民間の委託会社に売却し、資産・負債を圧縮、そしてその民間の会社が土地、施設などを証券化したのです。
その後REITに上場させ人気を集めたという話も聞きます。
また成田空港に続いて民営化されるといわれている羽田空港は2兆1,627億円あり、これも土地や施設の証券化が考えられる物件です。
この他、国有林野事業の8兆5,957億円の証券化、国営公園などの証券化など、今後、様々な可能性が出てくると考えられます。
国有の土地や物件の証券化は、民間で活用されているような証券化のようにはいかない意見や証券化の一時的な収入では根本的な財政難を救えないという反対意見もあり、多くの問題は抱えております。
しかし国の資産を売却したり証券化することで、財政再建の手助けにはなり得ると思うのです。
たとえそれがその場しのぎの収入であったとしても政府債務の減少くらいにはなるでしょう。
非常事態であるこの財政難の国家は、証券化というチャンスを上手く使って再生してほしいものです。
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1 | 新宿三井ビルディング | 1,700億円 |
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2 | 飯田橋グラン・ブルーム | 1,389億円 |
3 | 六本木ヒルズ森タワー | 1,154億円 |
4 | 汐留ビルディング | 1,069億円 |
5 | 東京汐留ビルディング | 825億円 |
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