2010-12-10
日銀が12月16日にREITの取得を開始し、第1回目の買取額が22億円と発表しました。
この買取額は、11月の東証REIT市場の月間合計買い金額の9.4%に該当しますが、日銀の買取枠は500億円と設定されていて、この枠は2011年末までに消化される予定だと発表されています。
東証REIT市場での月間取引額は平均で400億円程度ですので、市場に与える影響は決して小さくはありません。また、日銀の取得対象は信用格付けAA以上とされていて、これは上場35銘柄の内15銘柄ですから、更に影響は大きくなると考えられます。
但し、日銀が信用格付けで選別するのは、最近の流れからするとやや疑問もありますので、必ずしもこれが絶対条件として残るのかは分かりません。
この日銀の取得に最も素早く反応したのは金融機関で、取引市場で過去13ヶ月連続買越していたのが、11月は売越しになっていますから、一旦利益確定に走ったものと思われます。
一方、11月に買越しに転じたのは、過去8ヶ月連続で売越していた外国法人ですから、結果的に見ると、投資口価格を上昇に導いたのはやはり海外資金だと言えます。
なお、直近の東証REIT指数をみると、1,100ポイント程度まで上昇していますが、この先も続伸するかは何とも言えません。
国内投資家の動向だけを見ると、日銀のREIT取得を材料にした投資口価格の上昇はそろそろ天井だと考えらます。海外資金の自己増殖が始まれば、もう一段上がる可能性もありますが、これは一時的なような気もします。
元々、日銀の取得は下支え効果を狙ったものですから、東証REIT指数の1,000ポイント超えで一応の目的は果たせましたが、REIT側のファンダメンタルに好材料が出ないと多くは望めません。
それでも、長期投資のスタンスに立てば、投資口価格の急落はなさそうですから、買いのタイミングだと言えます。
どの程度の配当率を目標とするか、どういう投資目標を設定するかによって銘柄の選別が異なりますが、私の見る所では対象銘柄が20銘柄程度ありますから、選択範囲は広くなりますし、目標配当率も5%超も可能だと思っていますので、この機会に個人投資家の方も動かれてはどうかと思います。
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1 | 新宿三井ビルディング | 1,700億円 |
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2 | 飯田橋グラン・ブルーム | 1,389億円 |
3 | 六本木ヒルズ森タワー | 1,154億円 |
4 | 汐留ビルディング | 1,069億円 |
5 | 東京汐留ビルディング | 825億円 |
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