2007-07-13
JREITの調整局面が長引いていますが、どうやらJREIT株価の着陸地点を模索しているようにも見えます。着地に必要なデータは長期金利の行方とスプレッドですが、銘柄毎の配当利回りと株価を見ていると未だ整理が出来ていない状態です。
因みに、平成19年7月11日の株価から低利回り銘柄を抽出すると以下のようになっています。
7/11終値 予想配当利回り
阪急リート投資法人 1,190,000円 2.10%
日本ビルファンド投資法人 1,720,000円 2.19%
日本ロジスティクスファンド投資法人 1,180,000円 2.20%
この3銘柄を見ると、配当利回りでは阪急リートが最も小さくなっていますが、株価は119万円/口と日本ビルファンドの約70%になります。
また、日本ロジスティクスファンドは物流倉庫専門銘柄という特殊銘柄でありながら、2.20%の配当利回りになっています。
過去の株価推移を見ていると、日本ビルファンドがJREIT株価の頂点にあると考えられますが、これを阪急リートが上回り、また、日本ロジスティクスファンドが近似にあるという状況はやはり不自然です。
日本ビルファンドの配当利回り2.19%は、長期金利と比較すると0.31%のスプレッドがありますが、阪急リートは0.22%のスプレッドしかありません。
これを額面通りに受け取れば阪急リートへの投資リスクが最小という事になりますが、実態はそうではなさそうです。
阪急リートが6月に実施した公募増資価格は1,338,600円/口ですが、1ヶ月足らずで公募価格から11%も下げているので、これ以下の株価では処分したくないという投資家心理も働き、株価を現在の価格で止めているようにも思います。
日本ロジスティクスファンドは、保守的な次期予想配当金の上積み修正を織り込んで株価が動いているように見えます。 発表されている予想配当金は、13,000円/口ですが、前期は15,175円/口でしたので、仮に前期並みの配当金が出れば、2.54%の利回りになります。
但し、次期予想配当金の上積みは、一方的な推測にしか過ぎず、これを根拠に株価が形成されているというのも判り難い解釈になりますので、実際は、配当金上昇期待+投資セクター分散銘柄という事で売りが弱いとも言えます。
このように各銘柄の株価と配当利回りの関係を見ると解釈が難しい部分もありますが、傾向としては、これからの株価形成根拠は、長期金利とのスプレッドになるのではないかと考えられます。
個別銘柄毎にスプレッドを算定するのには、未だデータが不足していますが、今の調整局面がもう少し続けば、少しずつこの考え方が定着していきそうな予感がします。
仮にそうなれば、JREIT株価が論理的な方向に向かうとも言えますので、個人的には調整局面が持続するのを期待しています。
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1 | 新宿三井ビルディング | 1,700億円 |
---|---|---|
2 | 飯田橋グラン・ブルーム | 1,389億円 |
3 | 六本木ヒルズ森タワー | 1,154億円 |
4 | 汐留ビルディング | 1,069億円 |
5 | 東京汐留ビルディング | 825億円 |
1 | アドバンス・ロジ | +2.39% |
---|---|---|
2 | コンフォリア・レジ | +0.64% |
3 | NTT都市開発リート | +0.09% |
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