2019年01月21日

「REITキーマンに聞く!」伊藤忠リート・マネジメント株式会社 佐藤 直樹氏

今回は、伊藤忠リート・マネジメント株式会社 経営管理部長 佐藤直樹氏に業界動向やファンドの特徴に関してインタビュー形式でお話していただきました。

伊藤忠リート・マネジメント株式会社 経営管理部長 佐藤 直樹氏

――伊藤忠アドバンス・ロジスティクス投資法人の強みをお聞かせください。

専業デベロッパーに負けない開発力量・ノウハウと、物流事業者としての顔、そして商社ならではのテナントリレーション、この三つの要素を全て備えたスポンサーがバックに控えている点、これは他の物流リートにはない特徴であり強みだと考えています。

――商社でありながらデベロッパーに負けない開発力があるということですね。伊藤忠グループにおける物流施設開発実績はどのようなものでしょうか。

所謂「先進的な物流施設」の開発が日本で広く展開され始めたのが2000年代初頭であり外資系の業者による活躍が目立つのですが、実は伊藤忠商事も2004年から先進的物流施設の開発・運用を本格化しています。
あまり知られておらず残念ですが、伊藤忠商事は、同事業分野では「老舗」としての顔を有しているのです。 伊藤忠グループにおける物流施設開発事業の累積プロジェクト額は2004年度の同事業の本格化以降2,700億円、物件数にして32物件に上ります。こうした実績を背景に、事業者ごとにニーズの異なる立地の選択、使いやすい施設を建設するためのノウハウ、そして他の不動産に比べて特殊であるといわれる物流施設リーシングのノウハウが蓄積しています。
この点、他の物流施設開発事業者と異なる点は、伊藤忠商事が「物流事業者」としての顔も有しているところです。伊藤忠商事の中で物流施設開発事業を所管する部門は「建設・物流部門」であり、部門内で施設開発を担う「建設第二部」と伊藤忠グループの物流事業を担う「物流ビジネス部」は席を隣り合わせで仕事をしています。部門傘下には3PL事業者である伊藤忠ロジスティクスがおります。物流ビジネス部のテナント目線での知見が横展開されて使い勝手の良い施設造りに活かされていますし、当然彼らのビジネスネットワークがリーシング活動にも活かされています。ここは他の物流施設開発事業者にはない機能といえるでしょう。

――国内大手不動産開発業者における物流施設開発事業の開始が2012年前後であることを考えると、かなり早い段階でのスタートということになります。

その通りです。従来、物流施設開発事業は伊藤忠商事本体で行っていましたが、2017年には同部門傘下の専業デベロッパーである伊藤忠都市開発も「物流事業課」を立ち上げ、物流施設開発事業に本格的に参画しました。結果、物流適地の取得競争が激しいこの環境下にあって、早々に「アイミッションズパーク三芳」のソーシングに成功しています。 こうしたグループの総合力を背景に、「アイミッションズパーク三芳」も含めた7物件がパイプラインに並んでいます。伊藤忠グループの物流施設開発は、商社らしくまずは顧客のニーズをリサーチし、具体的なニーズのある土地を取得し開発に着手します。結果、本投資法人の現在のポートフォリオそしてパイプラインの物件は、いずれの物件も物流の人気エリアである国道16号線沿いとその内側に集中することとなりました。 現在の本投資法人の資産規模は540億円弱ですが、好立地のパイプライン物件を背景として今後の外部成長の蓋然性がはっきり見える点は安心をして頂けるのではないでしょうか。

――商社ならではの強みとしてどのような点が挙げられるでしょうか。

圧倒的な顧客リレーションを背景としたリーシング力です。 物流施設は物流事業者にとって戦略的なビジネス拠点です。物流施設のリーシングにおいては、テナント候補にとって最重要課題である拠点戦略、もっと言ってしまうと顧客の経営戦略や経営計画に入り込んだ提案が必要となります。この点が、オフィス等と異なり、物流施設のリーシングが特殊と言われる所以です。 この点、伊藤忠商事が有する顧客ネットワークは10万社に及びます。そして、商社ですので、それぞれの顧客企業とは単なる床貸しの関係ではなく、ある企業には資本注入をしたりある企業には人材派遣をしたりと、顧客本来のビジネスに深く入り込んだリレーションを有しています。物流施設の開発・運用にあたっては、「テナント誘致」すなわちリーシングが内部成長と外部成長の両方にとって最も重要なキーワードになるところ、伊藤忠グループはこの点において他社にはない独自のリソースを持っています。

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