2017年01月27日

スターアジア不動産投資法人

FISCO REIT REPORT

スターアジア Research Memo(9):内部成長:オフィスはレントギャップ解消、住宅は稼働率向上と選択的なリニューアルに取り組む

――成長戦略のつづき

3. アセットタイプごとに異なる内部成長戦略
同REITでは、2016年8月までに6物件、総額165億91百万円の優先交渉権を取得している。アセットタイプ別の内訳としては、住宅2物件(取得決定済みの1物件を含む)、ホテル2物件、オフィス1物件、物流施設1物件である。6物件はいずれもスポンサーグループが所有する物件であり、同REITとしては投資口価格の推移を見ながらエクイティファイナンスを伴う物件取得のタイミングを計った上でポートフォリオに組み入れたい考えだ。優先交渉権は2017年2月末までの権利であり、これらの物件がスポンサーグループ所有であることから延長になる場合もある。なお、この内の1物件アーバンパーク護国寺(旧ジョイテル護国寺、住宅)は、2016年12月5日に取得に向けた売買契約が締結され、2017年2月1日に取得が予定されている。

2016年12月5日に公表された物件の入替えが実施された後のポートフォリオ(2017年2月1日時点)は、18物件、取得価格ベースで総額620億78百万円となる予定である。これを基準として、残る優先交渉権5物件すべてを最低購入金額で取得できた場合のポートフォリオは、23物件、772億9百万円に拡大し、4つのアセットタイプがバランスよく組み入れられることとなる。アセットタイプの組み入れ比率は、オフィス:36.7%、住宅:19.5%、物流:29.9%、ホテル:14.0%となる。また、東京圏比率は79.9%(第1期末は78.4%)に高まることとなる。

外部成長の中期目標は「2020年までに2,000億円」の資産規模であり、年間300億円程度の資産組み入れによりこの目標を達成が見えてくる。スポンサーサポートをフル活用しつつ資産運用会社独自ネットワークも活用して、スピーディーかつ着実な外部成長を目指す考えだ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)

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