2017年01月27日

スターアジア不動産投資法人

FISCO REIT REPORT

スターアジア Research Memo(2):海外の大手機関投資家から継続的に支持される独立系不動産投資グループがスポンサー

――スターアジア不動産投資法人の概要

1. 同REIT及びそのスポンサー
同REITは、独立系の不動産投資グループであるスターアジアグループをスポンサーとし、スターアジア投資顧問(株)に資産運用を委託するREITである。2015年12月に設立され、2016年4月に東京証券取引所の不動産投資信託証券市場(J-REIT市場)に上場した。決算期は年2回(1月、7月)である。

スターアジアグループは、2007年にマルコム・エフ・マクリーン4世氏及び増山太郎氏によって設立され、両名により投資判断が行われるファンド及びその運用会社並びにそれらファンドの投資先で構成される不動産投資グループである。主として米国の大学基金、財団や年金基金等の長期運用を志向する投資家の資金を、日本を始めとするアジアの不動産等関連資産により運用する。現在は日本以外への投資を行っておらず、継続的に日本の不動産マーケットにおいて投資実績を積上げている。様々なアセットタイプの不動産への直接的な投資はもとより、債権及び株式への投資を通じた不動産への投資など他の不動産投資家とは一線を画す多面的なアプローチにより機動的に投資を行う特徴がある。こうした投資案件の発掘においては、スターアジアグループの持つ金融や不動産マーケットにおける多用なリレーションシップが活用されている。日本国内におけるこれまでの不動産等への投資実績は、累計で2,978億円(2016年7月末現在)に達する。

スターアジア Research Memo(3):東京圏を中心としたアセットタイプ分散型・中規模物件ポートフォリオを構築

2. 投資方針と資産ポートフォリオ
同REITは「投資主利益第一主義」の理念に則り、スターアジアグループに蓄積されたノウハウと豊富な運用実績を活用して運用される総合型REITである。投資方針は、1)東京圏への優先・集中投資、2)アセットタイプの分散による収益の「安定性」と「成長性」の取り込み、3)ミドルサイズアセットを中心とした投資、4)都心5区に限定したラージサイズアセットへの戦略投資、の4方針が示されている。

1)“東京圏集中”に関しては、運用資産の取得価格ベースで70%以上を東京圏へ投資する方針としており、2017年2月1日時点では78.6%(18物件)に達する予定である。優先交渉権を得ている物件群においてもこの比率(70%以上)は維持されており、今後もこの方針は堅持される予想である。東京圏以外の投資対象エリアとしては、大阪、名古屋、福岡、札幌、その他政令指定都市を挙げており、それぞれのエリアにおいて厳選して投資を行う方針としている。2016年7月末現在のポートフォリオにおいては、大阪4物件、福岡1物件が組入れられている。

2)“アセットタイプ分散”に関しては、オフィス、商業施設、住宅、物流施設及びホテルを投資対象アセットタイプとしており、それぞれが構成比で50%以下という原則の中で、収益の成長性と安定性を兼ね備えたポートフォリオを追求する。2017年2月1日時点では、より収益の成長性を重視するオフィス(構成比42.0%)及びホテル(構成比6.1%)で約半分の資産を運用し、より収益の安定性を重視する住宅(構成比22.3%)及び物流施設(構成比29.6%)で残りの約半分を運用することとなる予定である。

3)“ミドルサイズアセット投資”に関しては、流動性が高く良質な中規模物件を集積させることにより、テナント退去や賃料の減額に伴うポートフォリオ収益への影響を極小化することを目指している。2017年2月1日時点では、保有する18物件の平均取得価格34.4億円(2016年7月末時点では、34.1億円)、すべての物件が100億円未満であることからこの投資方針を実践していることは明らかである。アセットタイプ毎に特性はやや異なるが、複数のテナントが入居する(できる)中規模物件を中心としてポートフォリオを構成することで、徹底したリスクの分散を志向するのが基本戦略だ。

4)“都心5区に限定したラージサイズアセットへの戦略投資”に関しては、資産規模の拡大及び安定的な収益基盤を築くことを目的としている。現在までに事例がなく、中期的かつ機会的な取り組みと考えられる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)

アセットタイプ別構成比率等

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