~マイナス金利下におけるJ-REIT投資の魅力に迫る~
(写真/PIXTA)
日銀のマイナス金利導入とともに、安定的でありながらも債券より高い利回り、そして利息負担軽減による更なる分配金増額期待でJ-REITに今まで以上の注目が注がれるようになっています。
そのJ-REITについて、株式や投資信託、そしてマーケット等の金融情報を中立的な立場から発信しているモーニングスターが、7月4日に特集セミナーを開催するということで参加させていただきました。
「モーニングスター J-REITセミナー ~マイナス金利下におけるJ-REIT投資の魅力に迫る~」と銘打たれたセミナーは、東京駅にも近いコングレスクエア日本橋で午後1時から10分程度の休憩を2度はさんで午後3時40分まで行われました。
気になるプログラムは次の通りです。
1.先の見えない時代に対応する新しい資産運用法
講演者:モーニングスター株式会社 代表取締役社長 朝倉智也氏
2.積水ハウス・リート投資法人個人投資家向け会社説明会
講演者:積水ハウス投資顧問株式会社 取締役管理本部長 木田敦宏氏
3.中規模オフィスビルの特徴と魅力について
講演者:ケネディクス不動産投資顧問株式会社 取締役最高業務執行者 内田直克氏
4.積水ハウス・SIレジデンシャル投資法人個人投資家向け会社説明会
講演者:積水ハウス・SIアセットマネジメント株式会社 代表取締役社長 南修氏
講演のトップバッターとなったのは、モーニングスター社を率いる朝倉氏です。氏は日銀の日本金融史上初のマイナス金利導入、先進国・新興国ともに低調な経済成長を背景に金融市場の不透明感がますます高まっていると指摘しました。一方で年金や税金は、少子化と高齢者人口の増大を背景に年金支給年齢の引き上げや現役世代の年金保険料増大、消費税増税が進む公算が高いとも言います。
個人にとっては資産が金融市場の不安定さと社会保障負担の増大に挟み撃ちされる形で何とも気が滅入ってしまいそうな話です。しかし、朝倉氏は分散投資を心掛けることで前門の虎にも後門の狼にも負けずに資産形成を進めることが可能だとし、具体的な参考例として米国の大学財団のポートフォリオを挙げました。
気になる米国の大学財団のポートフォリオは、全体としてみれば、大体50%程度が株式や債券という伝統的な金融資産、残りがオルタナティブと呼ばれるヘッジファンドやコモディティ、未公開株、そして不動産への投資で構成されているということでした。個別の大学では有名なエール大学が注目されます。というのも、同大学の財団は16%程度が伝統的金融資産で残りがオルタナティブ投資というポートフォリオ構成になっており、中でも不動産は全体の約18%にものぼっているからです。 このような分散投資を個人が進めていく上で、不動産から得た収益を投資家に分配するJ-REITは力強い味方になるのではないか、というのが朝倉氏の講演の結論でした。
以降は積水ハウス・リート投資法人、ケネディクス・オフィス投資法人、積水ハウス・SIレジデンシャル投資法人の個人投資家向け説明会です。
(Billions of yen)
1 | Shinjuku Mitsui Bldg. | 170 |
---|---|---|
2 | IIDABASHI GRAND BLOOM | 139 |
3 | Roppongi Hills Mori Tower | 115 |
4 | Shiodome Building | 107 |
5 | Tokyo Shiodome Building | 83 |
1 | Global One | +1.90% |
---|---|---|
2 | Kenedix REIT | +1.66% |
3 | Hulic Reit | +1.58% |
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