今回は、野村不動産投資顧問株式会社 宇木 素実氏に合併やファンドの特徴に関してインタビュー形式でお話していただきました。
今までの既存の4セクター(オフィス、居住用施設、物流施設、商業施設)中心の投資に、徐々に広がりを見せているホテルやヘルスケア、また複合施設、工場などの多様なセクターへも投資の可能性を広げることができることが総合型のメリットです。
非常に優良物件の情報が少なくなり、取得競争が激化している中、特化型では、良い案件でもたまたまそのセクターが投資対象でなければ、情報自体入ってこないことが起こり得ました。それが総合型になることで案件情報を全て受け止められることになり、その時期に入ってくる情報による投資機会が拡大することで、外部からの案件情報に関しての物件取得機会も広がります。
更にポートフォリオの大型化も大きなメリットになっています。総資産ベースで9,000億円程になり、仮に1,000億円の物件でも投資できるポートフォリオのサイズになったことです。100~200億円のものや大規模であれば400~500億円程になるかと思いますが、以前の特化型のままではポートフォリオに組み込めませんでした。200~300億円のものがでも、資産規模が大型化になったことで組み込めるようになり投資機会の拡大ができたことが大きいと思います。 さらに、大規模な物件が入ることで、成長余力も十分についてくるという点も大きなメリットです。
大型化したことでリスク許容度が飛躍的に向上し、大規模物件をポートフォリオへ組み入れられるだけの体力がついたのですから、積極的に活かしていこうと思っています。
実は野村不動産グループでも大規模再開発や複合開発を積極的に手掛けるようになってきており、2020年以降は現在の4つのセクターに加えて、大規模開発・複合開発物件が中長期的にはREITに入ってくる可能性もあります。 複合施設はオフィスや商業、ホテル、住宅などが混在する物件ですが、今までは過半以上が特化型セクターになっていなければ投資できませんでした。総合型になったことで複合型も組み入れることができ、組み込むことで成長ができる機会がでてくる可能性は大きなメリットです。
スポンサーとしても系列REITへの売却が可能であれば、積極的に再開発を手掛け易くなると思います。 これまでの再開発事業については、他社の不動産会社と比較するとあまり多くはありませんでしたが、最近では様々な地域の地権者の方とのリレーションの強化によって、野村不動産グループにもお声がかかるようになってきました。グループの中でこうした案件が増えてきたことがポイントです。
また、物件の入替についても、セクターをまたいだ物件入替ができるという、柔軟な対応ができるメリットがあります。今まではオフィスを売却したらオフィスを取得しなければなりませんでしたが、今後はオフィスを売却後に物流施設が入ってきても構わない状況になったことで多岐にわたるセクターでの物件入替が可能になる点もメリットとなっています。
※総合型戦略:野村マスターファンド投資法人HPサイト (http://www.nre-mf.co.jp/ja/feature/index.html)
※大型化戦略:野村マスターファンド投資法人HPサイト (http://www.nre-mf.co.jp/ja/feature/feature2.html)
(Billions of yen)
1 | Shinjuku Mitsui Bldg. | 170 |
---|---|---|
2 | IIDABASHI GRAND BLOOM | 139 |
3 | Roppongi Hills Mori Tower | 115 |
4 | Shiodome Building | 107 |
5 | Tokyo Shiodome Building | 83 |
1 | Nippon Prologis | +1.86% |
---|---|---|
2 | Daiwa House REIT | +1.82% |
3 | CRE Logistics | +1.77% |
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