今回は、GLPジャパン・アドバイザーズ株式会社 鳥越 豪郎 氏にJ-REIT市場と ファンドの特徴をインタビュー形式でお話していただきました。 (※このインタビューは2015年6月に行ったものです。)
GLP投資法人の保有する物件では、毎期賃上げの実績を示すことができています。現在賃料が上がっている背景には、2つ理由があると思っています。まず、最近の新規供給物件は、建築コストや土地代が上がっており、それに引きずられて新規供給物件の設定賃料が上がっています。また、アベノミクスの効果によってデフレからインフレの世の中へ変わっていく過程において、物流不動産の主要なテナントである3PL事業者様※も、荷主様に対して値上げを要求しやすくなっており、逆に荷主様も許容しやすくなってきたという印象があり、少しずつ賃料が上がってきているのかと思います。
※3PL:サードパーティロジスティクス(以降、3PL)とは、顧客企業からそのサプライチェーン管理機能の一部又は全部を請け負う物流サービスをいいます。(GLP投資法人HPから引用)
GLP投資法人では、リテンションレートという数値を算出しておりまして、同じお客様がその施設で再度定期借家契約を締結していただく(リテンション)割合が8~9割あります。一般的には、やはり移転コストは結構かかりますので、賃料が要因で移転するケースは珍しく、それ以外の理由でテナントが入れ替わるのは1割か2割程度ということになります。
まず、この再契約をいただく約8~9割のお客様に対しては、賃料の値上げについて協議させていただき、期によってばらつきはありますが、今までの実績で、過半のお客様には賃料の値上げにご理解をいただいております。GLP投資法人では、プロパティマネジメント(以降、PM)をGLPグループに委託しており、お客様とのコミュニケーションを密に行い、きめ細かな対応をしてお客様満足度を上げる努力をしていますので、高いリテンションレートの維持や、賃料の値上げへの協力をいただけているのだと思っています。1~2割のお客様は残念ながら退去ということになりますが、その時は、新規供給物件と同じ水準感の賃料目線での募集をすることになります。既存の賃料のレベルにもよりますが、既存のお客様と協議させていただくよりは、新規に募集をする方が、賃料を上げられる確率は高いと思います。
契約期間中の賃料増額は難しいですが、賃貸借契約締結時の交渉ごとではありますが、CPI(消費者物価指数)に連動させて賃料を変動させる契約にするという話をすることはよくあります。日銀はインフレ目標を掲げ、アベノミクスもそれをサポートするべく政策を実行していますので、CPIも少しずつ上がっていくものと考えています。少しずつこのような努力を積み重ねて賃料増額を実現している状況です。
(Billions of yen)
1 | Shinjuku Mitsui Bldg. | 170 |
---|---|---|
2 | IIDABASHI GRAND BLOOM | 139 |
3 | Roppongi Hills Mori Tower | 115 |
4 | Shiodome Building | 107 |
5 | Tokyo Shiodome Building | 83 |
1 | ORIX JREIT | +0.79% |
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2 | CRE Logistics | +0.79% |
3 | Activia Properties | +0.61% |
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