2022年08月23日

決算情報拾い読み マリモ地方創生リート投資法人

2022年6月期(第12期)決算説明資料

今回取り上げるのは、2022年8月18日に開示されたマリモ地方創生リート投資法人(以下MRR)の12期(2022年6月期)決算説明会資料です。
資産運用会社は、広島市に本社を置く株式会社マリモの関連会社である、マリモ・アセットマネジメント株式会社にて、MRRは2016年7月に上場しております。

 

ポートフォリオ投資方針等

ポートフォリオ運用基準(決算説明会資料より抜粋)

マリモ地方創生リート投資法人 決算説明会拾い読み

 

第12期のトピックス

1.投資環境

(不動産売買市場)
一般社団法人不動産証券化協会「ARESマンスリー レポート(2022年6月)」によれば、2022年1月~5月末のJREITによる不動産売買の取得実績は、取得金額合計4,272億円と前年同期と比べて1,573億円(対前年同期比-26.9%)減少し、譲渡実績は譲渡価格合計1,114億円と前年同期と比べて221億円(対前年同期比-16.6%)減少した。要因としては、前期に引き続き緩和的な資金供給環境が継続し不動産価格が高騰した結果、不動産取 得による収益利回りが確保しにくい状況であり売買実績が減少したものと考えられる。今後、金利等も含めて留意する必要があると思われる。

(レジデンス賃貸市場)
東京圏を含む全国の1993年から2018年までの借家種類別に見た世帯数の推移(総務省統計局「住宅・土地統計調査」)によれば、民営借家の世帯数が増加しており、賃貸住宅の需要は安定的であるとともに、今後も全国の賃貸住宅の需要が増加していく可能性があるものと思われる。

(商業施設市場)
経済産業省「商業動態統計」によれば、2022年1月から3月までの対前年同期比の販売額の伸び率は、スーパーマーケットについては、全国平均で+0.7%増加しており、エリア別では九州エリア+2.1%、中国エリア+1.5%、四国エリア+1.2%と増加している。ドラッグストアについては、全国平均で+4.9%、特にエリア別では東北エリア+8.3%、近畿エリア+6.8%、四国エリア+5.8%と、全国的に増加傾向となっている。スーパーマーケット、ドラッグストア共に、新型コロナウイルス感染症新規感染が収束しておらず、不透明な消費状況が継続すると認識している。日常生活における必需品を販売するスーパーマーケット、ドラッグストアの販売額は、長期的には安定的に推移するものと思われる。

(ホテル市場)
日本政府観光局「訪日外客数(2022年5月推計値)」によれば、2022年1月~5月の訪日外国人旅行者数は、38万人(対前年比+344.7%)(推計値含む)と前年に比べて大きく増加した。その結果、国土交通省観光庁「宿泊旅行統計調査(2022年4月・第2次速報、2022年3月・第1次速報)」によれば、2022年4月の日本人延べ宿泊数 は、3,310万人泊(対前年同月比+49.8%)、外国人延べ宿泊数は、53万人泊(対前年同月比+132.6%)と宿泊需要が大きく増加している。宿泊施設タイプ別客室稼働率では、ビジネスホテル55.5%(対前年同月比+13.4%)、シティホテル45.1%(対前年同月比+16.8%)、リゾートホテル36.1%(対前年同月比+14.3%)と稼働率は増加傾向に転じている。新型コロナウイルス感染症が収束しつつあり、日本人旅行者向けに県民割等のキャンペーンも実施され、外国人旅行者の入国制限も緩和される傾向にあり、日本人及び外国人旅行者数が増加すると認識している。

(オフィス賃貸市場)
シービーアールイー株式会社の「MARKET VIEW Japan Office,Q1 2022」によれば、2022年第1四半期の主要な地方都市の空室率は、名古屋市5.1%(対前年同期比+3.2pts)、大阪市3.6%(対前年同期比+1.9pts)、福岡市 2.6%(対前年同期比+0.4pts)と対前年同期比で上昇している都市もあるが、札幌市0.5%(対前年同期比 -0.3pts)、広島市2.5%(対前年同期比-0.7pts)と対前年同期比で下落している都市もあり、都市により傾向が分かれている状況にある。他方、想定成約賃料は、名古屋市14,350円/坪(対前年同期比+0.3%)、福岡市 16,180円/坪(対前年同期比-0.5%)、広島市11,820円/坪(対前年同期比-0.6%)とほぼ横ばいの傾向にある。今後においては、シェアオフィス勤務、在宅勤務等の普及により、オフィス需要の変化が想定されるため、稼働率等については留意する必要があると思われる。

 

2. 外部成長

2021年2月に『アルティザ北通町(群馬県高崎市)』(レジデンス:取得価格7.8億円)、『スターシップ神戸学園都市(兵庫県神戸市)』(レジデンス:取得価格9.82億円)、『水戸泉町(茨城県水戸市)』(レジデンス:取得価格6.09億円)、『アルティザ小倉(福岡県北九州市)』(レジデンス:取得価格18.49億円)、『アルティザ倉敷(岡山県倉敷市)』(レジデンス:取得価格5.9億円)、『光明池アクト(大阪市堺市)』(商業施設:取得価格20.4億円)、『MRR宇都宮(栃木県宇都宮市)』(オフィス・レジデンス:取得価格17.5億円)、『池下SEビル(愛知県名古屋市)』(オフィス:取得価格10億円)の8件を取得。
当期末における本投資法人の保有資産は39物件、取得価格の合計395億円となった。

 

3. 内部成長(決算説明会資料より抜粋)

マリモ地方創生リート投資法人 決算説明会拾い読み

 

4. 資金調達の概要

当期においては、不動産信託受益権8件の取得に際し、2022年1月18日に一般公募による新投資口の発行により46.85億円、2022年2月15日にオーバーアロットメントによる売出しに伴う第三者割当による新投資口の発行により1.7億円の資金調達を行った。また、2022年1月19日に長期借入金12億円及び37.7億円並びに短期借入金2.3億円の借入れを行い、不動産信託受益権8件の取得及び関連費用の一部に充当した。借入金のうち、2022年1月19日付にて借り入れた短期借入金(2.3億円)について、手元資金により2022年6月1日付で期限前返済を行った。このほか2016年8月1日付にて借り入れた長期借入金(13.42億円)のうち、7百万円について2022年2月1日付で、また7百万円について 2022年5月2日付で、手元資金により約定返済を行った。

この結果、当期末(2021年6月末)時点における借入金残高は、211.07億円となり、総資産LTVは、49.0%となった。

 

主要指標(決算説明資料より抜粋)

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