2021年09月22日

決算情報拾い読み 産業ファンド投資法人

2021年7月期(第28期)決算説明資料

今回取り上げるのは、2021年9月15日に開示された産業ファンド投資法人(以下IIF)の28期(2021年7月期)決算資料です。
資産運用会社は、三菱商事株式会社(出資比率51%)、UBS Asset Management(出資比率49%)が出資する三菱商事・ユービーエス・リアルティ社株式会社にて、IIFは2007年10月に上場しております。

 

ポートフォリオ投資方針等

ポートフォリオ構築方針 (有価証券報告書より抜粋)

産業ファンド投資法人決算説明会拾い読み

第28期のトピックス

1.投資環境

当期における日本経済は、新型コロナウイルス感染症へのワクチンが徐々に普及する中、製造業を中心として景況感に回復傾向がみられるが、感染拡大は継続しており、依然として先行きが不透明な状況が続いていくものと思われる。引き続き新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響を注視していくとともに、資本市場の変動にも注視していく必要がある。

2. 内部成長

本投資法人は、テナントに対し価値を提供することにより、長期安定した運用+αとしての内部成長を実現するため「3C Management Cycle」によるポートフォリオ運用を継続している。「3C Management Cycle」とは 、
①Communicate: テナントとの密接 なコミュニケーションによってニーズを的確に把握
②Customize:個別のニーズに応じてカスタムメイドの提案を戦略的に実施する
③Create:ニー ズの解決という価値を創造する
と同時に、長期運用+αという投資主価値を創造していく、というポートフォリオ運用の考え方である。

その成果として、IIF厚木ロジスティクスセンターⅢにおいて現行テナントである東京ロジファクトリー株式会社との協業による冷凍冷蔵施設への建替えを計画し、再開発事業を決定した。本事業は東京ロジファクトリー株式会社との良好なリレーションを活かしながらエンドテナントの拠点新設ニーズを掴み、需要が拡大する冷凍冷蔵倉庫への建替提案を行うことで、本物件の収益拡大、長期安定的な契約の継続、資産価値向上の実現が見込まれる取り組みである。また、IIF福岡箱崎ロジスティクスセンターⅠの既存テナント及びIIF福岡箱崎ロジスティクスセンターⅡの総賃貸可能面積の約25%を占める既存テナントとの定期建物賃貸借契約終了を見据えて、マーケット賃料を踏まえた上でテナントと協議を行う中で、IIF福岡箱崎ロジスティクスセンターⅡの倉庫内における労働環境改善というニーズを把握し、そのニーズの解決をした上で賃料増額による新たな定期建物賃貸借契約を締結し、来期以降の収益向上を実現させることができた。このように今後も「3C Management Cycle」の取り組みによるポートフォリオの安定性の維持及び更なる収益性の向上を目指し、建物の機能性・安全性・快適性の維持・向上に必要な管理の実践と必要に応じた適切な修繕の実施、並びに継続的かつ緊密なコミュニケーションを通じた賃借人との関係構築による賃料水準の維持・向上、解約の抑制に引き続き努めていく。

3. 外部成長

当期においては、IIF広島マニュファクチュアリングセンター(底地)(譲渡価格:19.1億円)、IIFつくばマニュファクチュアリングセンター(底地)(譲渡価格:13.2億円)、IIF座間ITソリューションセンターの3物件を譲渡している。
これらの結果、本投資法人の当期末時点の保有資産は、74物件(物流施設46物件、工場・研究開発施設等20物件、インフラ施設8物件)、取得価格の合計は3,609.19億円となっている。

4. 資金調達の概要

-エクイティファイナンス
当期はエクイティファイナンスによる資金調達を実施していない。

-デットファイナンス
当期はデットファイナンスによる資金調達を実施していない。
2021年7月31日現在の有利子負債残高は 1,943.83億円、うち、長期借入金は1,843.83億円(1年内返済予定の長期借入金を含む)、投資法人債は 100億円となっている。

 

主要指標(決算説明会資料より抜粋)

産業ファンド投資法人決算説明会拾い読み

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