2019年9月期(第36期)決算説明会資料
今回取り上げるのは、2019年11月15日に開示されたジャパンリアルエステイト投資法人(以下JRE)の36期(2019年9月期)決算説明会資料です。
JREの資産運用会社は、三菱地所系列のジャパンリアルエステイトアセットマネジメント株式会社(出資比率:三菱地所90%、三井物産10%)にて、2001年9月上場した最古参のオフィスビル運用に特化した投資法人です。
1.地域に関するポートフォリオ構成
首都圏(東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県)70%以上、その他地方都市30%以下。
2.用途に関するポートフォリオ構成
オフィスビルを対象とし、これに付随する住宅及び商業施設を含む。
3.財務上の指針
LTV65%以下、目途値は30~40%を目安。有利子負債限度額は1兆円。
1.投資環境
賃貸オフィス市場においては、依然空室率の低下傾向が継続しており、東京都心部における新築物件も旺盛なオフィス需要により誘致が順調に進展している。加えて、東京都心部に留まらず全国的に賃料水準の緩やかな上場が継続した。JREにおいても、良好な賃貸マーケットを背景に、より積極的な賃料改定と、テナント入替に際しより高単価な貸付を実現する等、順調に増収実績を積み上げている。
不動産売買市場においては、良好な資金調達環境が続いたため、国内外投資家の積極的な投資意欲が見られ、取引利回りは引き続き低水準にて厳しい取得環境は継続中。
2.外部成長
2019年9月及び12月と2回に分けて川崎砂子ビルディング(売却価格それぞれ30.78億円)を売却。これにより、期末時点の運用資産は73物件・1兆0239億円(取得価格ベース)となった。
3. 内部成長
賃貸オフィス市場は活況であり、期末稼働率は99.3%と引続き高水準を維持。既存テナントに対する賃料改定については、増額・据置改定が100%となり、月額41.2百万円の増賃を達成。これは過去5年間で最大の伸びとなり、増額割合も約6割に達している。テナント入替時の月額賃料増減についても、10期連続でプラス成長となった。37期~38期にかけても今期並みの賃料改定を抱えるも、賃料ギャップは拡大中にて引続き強い内部成長が見込まれる。
4. 資金調達について
36期においては、既存借入金の返済資金に充当するための借入を実施したほか、総額600億円のコミットメントラインについて、契約期限を1年延長。期末の有利子負債額については、前期末同様3,899億円であった。
主要指標(決算説明資料より抜粋)
(Billions of yen)
1 | Shinjuku Mitsui Bldg. | 170 |
---|---|---|
2 | IIDABASHI GRAND BLOOM | 139 |
3 | Roppongi Hills Mori Tower | 115 |
4 | Shiodome Building | 107 |
5 | Tokyo Shiodome Building | 83 |
1 | Global One | +1.90% |
---|---|---|
2 | Kenedix REIT | +1.66% |
3 | Hulic Reit | +1.58% |
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