第62回不動産金融塾
第一線で活躍する実務家や有識者をお招きし、不動産金融について講演して頂く「不動産金融塾」。第62回目となる今回は、マリモ地方創生リート投資法人の資産運用会社マリモ・アセットマネジメント株式会社で代表取締役社長を務められている北方隆士氏から、地方創生におけるJ-REITの役割、そしてマリモ地方創生リート投資法人の目指すところをお話し頂きました。
各種報道を見ると、東京圏での不動産取得競争が激化する中で比較的割安な地方不動産に投資資金が流れ始めていると報じられる一方、依然として地方が人口減少や産業の移転・撤退に苦悩している様子も報じられています。
こうした情勢に対して「地方から日本を強くしていく」と謳い、名称でも「地方創生」という言葉を掲げるマリモ地方創生リート投資法人はどのような投資姿勢、先行き観で臨んでいるのでしょうか。
商社の不動産開発部門やファンド運営会社でキャリアを積み重ねてきた北方氏は、自身が北陸という地方出身ということで持っていた問題意識、そして今まで積み重ねてきた不動産金融に係るノウハウ、経験に導かれる形で株式会社マリモと出会い、そこでREITの立上げ、運営に携わることになったと言います。
その北方氏が舵取りをするマリモ地方創生リート投資法人について、基本的な情報を確認してみましょう。
まず資産規模(取得価格ベース)は2017年6月1日時点で約168億円です。現在58銘柄が上場しているJ-REITの中ではまだ規模としては小さいと言えるでしょう。小型の部類と言えるでしょう。
スポンサーは広島市に本社を置くデベロッパーの株式会社マリモと京王電鉄の100%子会社でリノベーション事業に強みを持つ株式会社リビタです。
「マリモ」というと北海道阿寒湖に生息する球形の藻類が思い浮かびます。北方氏によると、そのマリモがゆっくりと着実に成長を重ねていくことにあやかって、株式会社マリモという社名が決定されたそうです。
投資対象については「地方物件への投資比率を70%以上とする」という投資方針を掲げている点が当該投資法人最大の特徴でしょう。2017年6月1日時点ではポートフォリオの約79%を地方が占める構成です。用途別で見れば総合型として住居や商業施設、オフィスやホテルといった幅広い物件を取得しています。
その他、複数の地銀が「サポート会社」という立ち位置で参画しているのもマリモ地方創生リート投資法人の特徴でしょう。現状では各地銀からの物件情報提供がサポートのメインということでしたが、地銀所有の不動産を賃貸事業に回しやすくするよう金融庁が監督指針の改正を行うという報道もあるだけに、今後の展開が気になるところでもあります。
(Billions of yen)
1 | Shinjuku Mitsui Bldg. | 170 |
---|---|---|
2 | IIDABASHI GRAND BLOOM | 139 |
3 | Roppongi Hills Mori Tower | 115 |
4 | Shiodome Building | 107 |
5 | Tokyo Shiodome Building | 83 |
1 | Global One | +1.90% |
---|---|---|
2 | Kenedix REIT | +1.66% |
3 | Hulic Reit | +1.58% |
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