2月6日週のニュース概観
(写真/PIXTA)
2月6日、ケネディクス株式会社と株式会社シーアールイー(以下、それぞれケネディクス、CRE)が資本業務提携を行うと発表した。
発表によると、資本面での提携としてケネディクスはCREからの第三者割当で60万株、CRE大株主である京橋興産株式会社(CRE代表取締役である山下修平氏及びその近親者の資産管理会社)からの相対取引で124.1万株、合わせて184.1万株を取得する(取得予定日2017年3月1日)。これと既保有分の4.82万株とを合わせるとケネディクスのCRE発行済み株式総数に占める割合は15.01%になる。さらにケネディクスはCREとその子会社であるストラテジック・パートナーズ株式会社に非常勤取締役をそれぞれ1名ずつ派遣すること等から、ケネディクスはCREの経営に影響力を及ぼすことができると判断され、今後CREはケネディクスの持分法適用関連会社という立場になる。
業務面での提携では、前述のケネディクスからCRE等への非常勤取締役派遣の他、CREロジスティクス投資法人の早期の東証上場実現、上場後の持続的な成長のためのケネディクスの運用ノウハウ活用等が掲げられている。オフィス等への投資、運用という印象が強いケネディクスだが、同社は物流特化型REIT日本ロジスティクスファンド投資法人のサブスポンサーを務めており、アセットマネジメント事業における受託資産残高の14%は物流施設が占めている。これらの事業でケネディクスが蓄積してきたノウハウがどのようにCREロジスティクス投資法人の運用に反映されてくるのか、今後が興味深い。
2月7日、生命保険大手の第一生命保険株式会社(以下、第一生命)が不動産ファンドを通じて物流施設「市川塩浜ロジスティクスセンター」への投資を行うと発表した。
市川塩浜ロジスティクスセンターは千葉県市川市にオリックス株式会社が開発した物流施設で(2016年8月竣工)、規模は敷地面積約1.3万㎡、延床面積約2.7万㎡、地上4階建てというもの。2016年5月には化粧品や健康食品の製造・販売を行う株式会社ディーエイチシーが一棟借りで入居することが報じられていた。そこに第一生命は、オリックス不動産投資顧問株式会社が運用するファンドを通じて68億円を投資するという。
今回の案件で生命保険会社としては初の物流施設投資に踏み切った第一生命だが、第一生命ホールディングス株式会社の2016年3月期連結貸借対照表を見ると、同グループの不動産保有額(土地、建物、建設仮勘定の合計額)は約1.2兆円に及ぶ。これは日本生命保険相互会社(以下、日生)の約1.7兆円(「平成28年度第2四半期(上半期)報告について」記載の数字による)に次ぐ数字。昨年8月にはその日生が私募REIT「ニッセイプライベートリート投資法人」の運用を開始しており、これに続く動きが第一生命や他の生保から出てくるか注目される。
2月6日週の主な物件動向としては、以下の2件の発表があった。いずれも地方でのホテル開発である。
(Billions of yen)
1 | Shinjuku Mitsui Bldg. | 170 |
---|---|---|
2 | IIDABASHI GRAND BLOOM | 139 |
3 | Roppongi Hills Mori Tower | 115 |
4 | Shiodome Building | 107 |
5 | Tokyo Shiodome Building | 83 |
1 | Nippon Prologis | +1.86% |
---|---|---|
2 | Daiwa House REIT | +1.82% |
3 | CRE Logistics | +1.77% |
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