「REITキーマンに聞く!」今回は、プロロジス・リート・マネジメント株式会社 山口 哲 氏にJ-REIT市場とファンドの特徴をインタビュー形式でお話していただきました。
日本プロロジスリート投資法人のスポンサーサポート契約は、プロロジスが有する様々なリソースをリートの投資主価値を高めるために提供する内容となっており、リートの将来の外部成長に関する分野としては、プロロジスが開発した物件で日本プロロジスリート投資法人の投資方針に合致するものについては、原則としてリート側に優先交渉権が付与されるという内容になっています。
具体的には、毎年1回、年の後半に、その翌年に安定稼働することが予想される物件(建設が完了してカスタマー(テナント)が入居し稼働率が充分に高くなることが予想される物件)について、スポンサーとリートの間で優先交渉権の覚書を締結します。現在は、市場価値にして400億円を超える5物件について、リートが優先交渉権を得ている状況です。
基本的には、プロロジスは日本プロロジスリート投資法人が長期保有できる優良な立地かつAクラスの物流施設を開発していく方針ですので、結果的にリートの投資カテゴリに合わないケースはほぼないため、組み込まない判断はほとんどないと思います。ただし、リートにプロロジスの開発物件を取得する義務がある訳ではありません。
また、例外的にリートに組み込まない場合として、物件開発当初から竣工後の物件をカスタマー自身が購入することが想定されているケースがあります。しかし、そうしたケースは稀です。
マルチテナント型物流施設※(以下「マルチテナント型」)が多く、テナント総数が102社と充分に分散しており、またリース契約の満了時期も分散されているポートフォリオになっています。それらの要素が総合して、日本プロロジスリート投資法人の収益の安定性を生んでいます。
※マルチテナント型物流施設:幅広いカスタマーニーズに対応可能な仕様、設備と利便性、安全性を兼ね備えた、汎用性の高い大型物流施設。(日本プロロジスリート投資法人HPより引用)
BTS型の物件も、汎用性ということを意識して開発されています。具体的には、例えば大阪に保有するある物件のように、トラックが乗りつける開口部(バース)を1階だけでなく3階にも設け、現在のカスタマー(テナント)が将来のリース契約満了時に移転されることになったとしても、その後建物を横や縦に分割することにより、複数の新規テナントを呼び込むことで、リートにとってのリーシングのリスクを低減することが可能な造りになっているものが多くあります。
こうした施設設計は、開発時にカスタマーであるテナントの全ての要望を満たそうとしていたらできなかったかもしれません。つまり、カスタマーの企業にもプロロジスが将来いかなるリスクに対処する必要があるのかをご理解いただき、各施設の汎用性を高めることに成功しているので、結果としてテナント退去リスクが低減された安定的なポートフォリオを構築することができています。それはすなわち、私達が10年、15年の賃貸契約期間のみでなく、もっと長期の視点で、開発、運用を行っているということです。
(Billions of yen)
1 | Shinjuku Mitsui Bldg. | 170 |
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2 | IIDABASHI GRAND BLOOM | 139 |
3 | Roppongi Hills Mori Tower | 115 |
4 | Shiodome Building | 107 |
5 | Tokyo Shiodome Building | 83 |
1 | Japan Real Estate | +3.47% |
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2 | Nippon Prologis | +2.98% |
3 | ORIX JREIT | +1.70% |
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