2008年01月10日

不動産投資とIR活動/池島 麻美


 最近の低迷気味のREIT。そこで私が良く思うことが、実際の不動産投信の案件を一つ一つ実際に見て回りたいということ。
これまで一本調子で上昇していたころはそんなことも考えなかったのですが、サブプライムローンの問題による相場低迷、地価高騰、資金調達の環境悪化などに諸問題により停滞気味の近頃、改めてREITは金融と不動産の両方を持つとても分かりにくい商品だと実感してしまうのです。
そもそもREITは個人投資家向けや年金基金向けに安定した利回りを提供する金融商品だったはず。日本において、REIT市場における個人投資家の割合は約28%程度ということです。米国は個人の比率が5割程度というので比較しても少ないことがわかります。
東京証券取引所には現在42銘柄のREITが上場しており、時価総額は6兆5,000億円と拡大しています。
しかし個人投資家の割合が伸び悩む要因は、やはり分かりにくさだと思うのです。
今後は情報開示とともに、機関投資家向けでなく、個人投資家にわかりやすいIR活動を期待したいと思うのです。
個人投資家の方も、これまでの配当利回りや価格の推移だけを見て購入してはいけないと実感する時期でもあると思います。
運用方針や資産として不動産の価値や用途など質を見抜くという視点を鍛えていかなければいけないと思います。
最初にも書かせていただきましたが、出来れば自分の目でREITに組み入れられた実際の案件を見てみたいと思うのです。
実際に見れないとしても、機関投資家向けの分析した数字だけでなく、せめて賃料の状況、周辺の環境など最低のことは知りたいと思うのです。
REITの個人投資家向けのIR活動に今後は期待したいと思っております。さもなければ、REITの組み入れ案件巡りツアーを自分で組もうかと思っている次第です。

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