REIT投資の新たな見方/REITアナリスト 山崎成人
東証REIT指数の動きを見ると、2月末から上昇基調になり4月2日には1,000ポイント超えもありましたが、5月初旬から再び下降し、900ポイント割れ目前になっています。
このようにREITの動きを単純に東証REIT指数だけで追うと投資妙味が薄れているように感じますが、視点を変えると違ったシーンが見えてきます。
個々の銘柄の投資口価格の動きが、東証REIT指数と順相関なのは時価総額の大きい銘柄ですが、中型銘柄(時価総額比)の中には、逆相関の動きを示すものもあったり、又は相関関係が低い銘柄もあります。
このような投資口の動きは、東証REIT指数の下降局面で表れますから、現在のようにやや下降局面にあるときは銘柄別の動きを読むことで投資チャンスが生まれます。
但し、株式投資と違う点は、単に投資口の動きだけで判断するのではなく、その背景を探る必要があります。
それは、投資主構成であったり、投資対象用途やポートフォリオの相違もありますから、銘柄個々の特徴を見ながら、今後の投資口動向を予想し、且つ予想利回りをチェックすることで、投資チャンスが生まれます。
過去のデータを見ると、相対的に投資口価格が低い時に投資口を購入すると、一年間程度の保有で10%超の総合収益(インカムゲイン+キャピタルゲイン)も可能です。
また、上位銘柄の日本ビルファンド投資法人やジャパンリアルエステイト投資法人も底値を探ることで、安定投資に変わりますから、今の傾向が続けば、REIT投資は魅力的ですが、投資家にとっての問題は具体的な銘柄選別です。
どのような見方で銘柄を見て、どういう選別をするのかについては、6月26日開催の投資家セミナーで詳しく述べたいと思っています。
繰り返しますが、REIT投資は投資口上昇局面ではインカムゲインの魅力が減少しますし、上昇の動きも単純ですから、投資性向が同じになってしまい、面白味が半減します。
下降ないし低位安定局面が投資家にとっては、投資タイミングだと言えますので、この事を頭に入れてREITを見ると、株式投資とは違ったシーンが見えてくると思います。
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